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Archive for the ‘Merchandising’ Category

[NBA] NBAのオンライングッズ販売 – NBAStore.com

今回はNBAのグッズ販売戦略を取り上げてみたい。

一般的にはスポーツ球団もしくはリーグの収益源としてはチケット販売、スポンサー収入、放映権、グッズ販売が大きく挙げられる。このうちチケット販売とグッズ販売だけはお金をもらう相手が直接消費者=ファンとなるため、極めてB to Cのビジネスに近くなる。一方でチケット販売は試合数が制約となるが、グッズ販売であれば試合数という制約はなくなり販売機会の制約はなくなるため大きく売り上げが伸びる可能性がある分野でもある。そこでNBAがどのような特徴を持っているかを取り上げていきたい。

NBAのオンライングッズ販売のサイトはこちら↓

NBAStore.com

いくつかの切り口から見ていく。

■取り扱う商品

取り扱っている写真は下記のように多岐にわたる。

  • 定番品:ジャージー(ユニフォーム)、Tシャツ、帽子、タオルから靴下やヘッドバンドなど身に着けるもの
  • Footwear: プレイヤーモデルのシューズ
  • Collectibles:選手のサイン入りの記念品
  • DVD
  • HOME & OFFICE : iPhoneケースやヘッドホン、USBメモリなど
  • SPORTING GOODS: ボール、ゴールとバックボード、スキルアップのためのShotlocというツールなど

これを見ると商品のバラエティにも驚くが、これはNBAのライセンスの提供の仕方が非常にうまくからこそ成り立っているのだろう。

またCollegeとしてNCAAのバスケチームのグッズも扱っている。おそらくここはアフィリエイトのようなかたちになっていると考えられる。

■限定アイテム

ちょうど今はFinalをやっている時期なので、Final出場チームのカンファレンスチャンピオンの限定の商品などが作成され販売されている。限定品と来れば欲しくなるのは人の常。当然のようにそのラインナップには答えつつ、通常でも販売しているFinal出場チーム選手のジャージーなども、特集ページでは一緒に表示されている。

■カテゴライズ

画面の上部を見るとメニューがあり、そこでいろいろな商品がカテゴライズされているが、その中でも特にうまいと思ったのは以下。

  • CUSTOM SHOP: 自分の名前と背番号を入れるなどカスタマイズが可能な商品
  • PLAYER SHOPS: Playerごとの商品をまとめている
  • NBA4HER: 女性向け商品
  • KIDS: 子供向け商品(サイズ)

おそらくPLAYER SHOPからの購入が一番多いのだと想像されるが、それ以外にも女性向け・子供向けでかなり対象を広げている。実際アリーナで応援の際に切るのは男性ばかりではない。

またCUSTOM SHOPはユニフォームに自分の名前と背番号を入れられるのだが、その場でプレビューできるようになっている。この手軽さはうれしい。

■アウトレット品の販売

NBAでは選手の移籍やユニフォームのモデルチェンジによって、在庫品が残ってしまい売りにくくなる商品が出る。それをうまく販売するべくOutletというカテゴリを設けてディスカウントをした上で在庫品を販売している。(実際どの程度まで売れているかは不明)

■Gift Card& Gift Certificates

NBA Storeでは商品券(Gift Card)とオンライン専用の大量購入用の割引(Gift Certificates)を行っている。下記サイトを参照。

Gift Center

体制としてVolume Sales Department(大量購入部門)を準備し、Corperate Giftに対応できるようにしている。

■配送対象国

こちらのページで記載があるように62の国と地域が対象になっている。

NBAStore.com – International Shipping

これだけの国に配送するための物流を考えると気が遠くなりそうだが、 大手の物流会社(UPS、Fedex等)と提携しているのは間違いないだろう。

■ソーシャルメディアとの連携

NBAStoreはNBA.comとは別に、独自にTwitterとfacebookのアカウントを持っている。

NBA Store @NBASTORE

NBAStore.com facebook

ここでは主に新商品(新しいシューズなど)のニュースや、現在やっている試合に関連する商品(特にプレイオフは限定品が多い)のプロモーションを行っている。Twitterのフォロワーは約35,000人、facebookのLike!は約115,000人。facebookでの個別の投稿に関するLikeは1投稿あたり100人~300人といったところ。

# ちなみにNBA本体のアカウントはTwitterで700万人超のフォロワー、facebookのLikeは1,600万人なので人数比で1%弱がNBAStoreのアカウントをフォローしている。facebook、Twitterでも時々NBAStoreの投稿をRT、シェアしている。

正直この数字がよいのか悪いのか判断しかねるところだが、ときどきNBA本体のほうでもシェアされることを考えるとインパクトとしては悪くないのではないだろうか。

NBA.comのサイトやYoutubeでの動画再生時はかなりの確率でNBA StoreのCMが入っているため、こちらもある種既存のチャネルを活用しているといえるだろう。

■パートナーシップ

NBAStoreはShoprunnerというサイトと提携をしている。

Shoprunner

これはユーザーがShoprunnerに登録しておくと、NBAStoreでShoprunnerのロゴのついた商品については送料無料で2日以内に発送するという仕組み。(Shoprunner自体の登録に利用料は必要。最初30日はTrialのため無料)

全商品が対象ではなく、おそらく比較的在庫の確保しやすいものや製造リードタイムが短いものが対象になっていると考えられる。

■アフィリエイト

NBA Storeの商品をアフィリエイトで販売することができる。手数料率は5%。

NBA Store Affiliate Program

Affiliateの仕組みはPepperjamという会社の仕組みを使っている。

Pepperjam Exchange

■総括

NBA Storeは通常のECとして見ても商品の品揃え、物流、販売方法、プロモーション方法等、ほぼフルスペックで必要な機能を備えている充実したレベルといえる。このレベルでオンラインでのグッズ販売を実現しようと考えると、相当力を入れて業務・システムを構築する必要がある。

売上数字に関するデータが手元にないが、おそらくかなりの売上を上げていると推測される。試合という販売機会の制約を受けないビジネスとしてNBAの力の入れようが非常にわかるし、おそらく今後も重要なビジネスの柱であり続けるだろう。

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